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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
明姫を見つめるユンのまなざしが揺れ、光るものがあった。明姫はうっすらと笑んだまま、首を振る。
「謝らないで下さい、殿下。私は自分から望んで殿下のお側を去ったのです。あの時、殿下はお立場上、あのようになさるしかなかったことも十分理解しております。私は殿下がお歩きになる道の妨げにだけはなりたくなかった。たとえ、お側にいられたとしても、そのことで殿下が苦しまれるのなら、意味はありません。だから、歓んでご命令に従ったのですから、殿下は何もお謝りになることはないのです」
「明姫、そなたという女は」
ユンが絶句し、その陽に灼けた頬をひとすじ涙がつたった。
「謝らないで下さい、殿下。私は自分から望んで殿下のお側を去ったのです。あの時、殿下はお立場上、あのようになさるしかなかったことも十分理解しております。私は殿下がお歩きになる道の妨げにだけはなりたくなかった。たとえ、お側にいられたとしても、そのことで殿下が苦しまれるのなら、意味はありません。だから、歓んでご命令に従ったのですから、殿下は何もお謝りになることはないのです」
「明姫、そなたという女は」
ユンが絶句し、その陽に灼けた頬をひとすじ涙がつたった。