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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第13章 第三話 【観玉寺の廃妃】  涙の味
 明姫は早速、ヒャンダンに頼んだ。
「ヒャンダン、到着した早々で申し訳ないけど、黄内官を厨房にお連れして、雑炊でも作って差し上げて。その間に私は殿下へのお手紙を書きます」
 ヒャンダンに厨房の場所を説明すると、ヒャンダンは嬉しげに頷いた。厨房にはシミョンがいるはずだからと話すと、眼を輝かせた。明姫を一生涯の主人と思い込んでいるヒャンダンは明姫のために働くのが嬉しくてならないのだ。
「判りました」
 利発なヒャンダンのことだから、これだけ伝えれば後はうまくやってくれるのは判っている。都から馬を駆って数時間かけてここまでやって来た黄内官を少しでも休ませたい。明姫はそう考えたのであった。
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