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遠い日の約束。
第19章 後始末
華が監禁されてると知って、動揺した。
高宮を殺してやろうとも思った。
部長や翔さんがいなければ、あの時点で俺は高宮に手をかけていたかもしれない。
それ程までに、まだ華への思いは残っている。
それでも俺は華と生きる人生より、あいつと子供と生きる道を選んだ。
理由なんてない。
ただ、俺がそうしたいと思ったから。
華の事は好きだし、愛している。
それでも、それを上回る何かがあることを脳より心が訴えかける。
だから、俺は華より、あいつを取った。
それに、立花には叶いそうにない。
今回の事で、それを嫌というほど見せつけられた。
だから、華への気持ちはすっきりとしている。
高宮によって傷つけられた傷はすぐに治るだろう。
けど心の傷は治ることはないかもしれない。
それでも、立花が傍にいて支え続ければいつかは癒えると信じたい。
ふたりが結ばれるのは古からの決まり事だったような気がするのは俺だけだろうか…

座席に身体を預け瞳を閉じる。
閉じれば、花が咲くように笑う華の表情が浮かぶ。
その華に言葉をかける



―――華…幸せになれ



fin.
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