この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
honey chocolate
第4章 不安の桃色
自分のベッドにこの人が横たわるなんて、何だか変な感じ。
知咲はそっとベッドに腰掛け、城山の寝顔を見る。
目元にはうっすらと残る目のクマの跡。
「きっと、あたしには及びもしない仕事をこなしているんだろうな・・・」
知咲は目元にかかった城山の髪をそろそろとすくい上げた。
「・・・綺麗な肌」
「・・・あたし、城山さんのこと、ほとんど何も知らないんだよね・・・」
独り言をぽつりぽつりと呟く。
その時。
「・・・気になる?」
髪をすくい上げた知咲の指に城山の指が絡まる。
「あ、ゎ・・・っ城山さん・・・っ起きて・・・?」
ふふ、と笑いながら城山が知咲を横目に見る。
「知りたい?」
知りたいけど、きっと、知れば知るほど怖くなる。
この人から、逃げ出せなくなるんじゃないかって。
身体だけじゃなく、心も。