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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第10章 初月の夜も貴方と
暁は本気で月城との子どもを欲しがっているのかもしれない…
そう心が痛むのは性交の時だ。
普段はそんなことおくびにも出さない。
孕みたい…子どもが欲しいと呟き涙を流すのは…決まって月城が暁の体内に吐精した瞬間だ。
月城は子どもなど全く欲しくはなかった。
しかし、そんなことで哀しむ暁を見るくらいなら、暁のこの男性の身体のままで、暁が孕むことができたら…と、あり得ないことを願う自分に驚く。
「愛しています…。暁様…。子どもなどいりません。私には貴方がいればいいのです…!」
「…月城…愛している…」
あまりに強烈な絶頂感に震えた暁は、人形のようにくたりと力を抜きながらも、最後まで月城への愛を語る。
長い睫毛に涙の粒を絡ませながら、ああ…と吐息のように息を吐くと、暁は静かに吐精した。
暁の花の蜜のような白い精は、白綸子の長襦袢をたらたらと濡らした。
「…くっ…!」
月城は吐精の途中で牡を淫肉から抜き出し、残りの精は暁の藤色の着物に容赦なく振りかけた。
上質の藤色の絹が濃い紫色へと色を変える。
勢いのある精は暁の白い背中をもしたたか濡らした。
「… ああ…月城の…あつ…い…」
微かな声で喘ぐと、美しい眉を寄せて暁は意識を手放す。
床に落ちる寸前で、月城の逞しい腕が暁を抱き留める。
「…暁様…」
月城と己れの精で…愛と官能の蜜に塗れた暁は…ぞくりとするほどに美しく…淫蕩で…しかし儚げであった。
「…こんなにも美しい貴方は…私だけのものだ…永遠に…誰にも触らせない…」
月城はいつ止むとも知れぬ白雪を見やりながら、腕の中の最愛のひとに熱いくちづけを与えるのだった。
そう心が痛むのは性交の時だ。
普段はそんなことおくびにも出さない。
孕みたい…子どもが欲しいと呟き涙を流すのは…決まって月城が暁の体内に吐精した瞬間だ。
月城は子どもなど全く欲しくはなかった。
しかし、そんなことで哀しむ暁を見るくらいなら、暁のこの男性の身体のままで、暁が孕むことができたら…と、あり得ないことを願う自分に驚く。
「愛しています…。暁様…。子どもなどいりません。私には貴方がいればいいのです…!」
「…月城…愛している…」
あまりに強烈な絶頂感に震えた暁は、人形のようにくたりと力を抜きながらも、最後まで月城への愛を語る。
長い睫毛に涙の粒を絡ませながら、ああ…と吐息のように息を吐くと、暁は静かに吐精した。
暁の花の蜜のような白い精は、白綸子の長襦袢をたらたらと濡らした。
「…くっ…!」
月城は吐精の途中で牡を淫肉から抜き出し、残りの精は暁の藤色の着物に容赦なく振りかけた。
上質の藤色の絹が濃い紫色へと色を変える。
勢いのある精は暁の白い背中をもしたたか濡らした。
「… ああ…月城の…あつ…い…」
微かな声で喘ぐと、美しい眉を寄せて暁は意識を手放す。
床に落ちる寸前で、月城の逞しい腕が暁を抱き留める。
「…暁様…」
月城と己れの精で…愛と官能の蜜に塗れた暁は…ぞくりとするほどに美しく…淫蕩で…しかし儚げであった。
「…こんなにも美しい貴方は…私だけのものだ…永遠に…誰にも触らせない…」
月城はいつ止むとも知れぬ白雪を見やりながら、腕の中の最愛のひとに熱いくちづけを与えるのだった。