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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第13章 永遠の最果て
…それから一週間後、月城は新宿花園神社側にある警察、留置所の廊下を足早に歩いていた。
小一時間前に一本の電話を受け取ったからだ。
「月城さんかね?轟吾郎はあんたの友達だね?そいつが首相官邸前で危険分子のビラを撒いて、警官に暴力を働いたんで逮捕した。
一通りの取り調べは終わったんだが、身元引受け人が貧乏人のろくでもないやつらばかりだ。
保釈するにゃ保釈金がいるんだよ。
…あんた、準備できるか?
できなきゃ、やつにはしばらく臭い飯を食ってもらうしかないがね」
耳障りなダミ声の嗤い声が響いた。
月城は自分名義の小切手を用意すると、副執事に留守を頼み慌ただしく屋敷を後にした。
小一時間前に一本の電話を受け取ったからだ。
「月城さんかね?轟吾郎はあんたの友達だね?そいつが首相官邸前で危険分子のビラを撒いて、警官に暴力を働いたんで逮捕した。
一通りの取り調べは終わったんだが、身元引受け人が貧乏人のろくでもないやつらばかりだ。
保釈するにゃ保釈金がいるんだよ。
…あんた、準備できるか?
できなきゃ、やつにはしばらく臭い飯を食ってもらうしかないがね」
耳障りなダミ声の嗤い声が響いた。
月城は自分名義の小切手を用意すると、副執事に留守を頼み慌ただしく屋敷を後にした。