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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第13章 永遠の最果て

月城が手渡した機密文書に眼を走らせた途端、礼也は見る見る内に貌を強張らせた。
…こんな兄さんの貌、見たことがない。
俄かに不安が募る。
暁はまだ中身を見てはいなかった。
月城が頑なに見せなかったのだ。
「兄さん…」
礼也はその文書を素早く畳み、深く息を吐いた。
「…月城…!これは大変な文書だ…!」
月城は静謐な美貌を崩さずに、答えた。
「はい。礼也様」
「兄さん、月城、教えて。一体何の文書なの?」
堪らずに暁が尋ねる。
礼也は暁の手を握りしめ、落ち着かせるように口を開いた。
「…これは…憲兵隊の上層部将校達による首相暗殺計画だ…!」
…こんな兄さんの貌、見たことがない。
俄かに不安が募る。
暁はまだ中身を見てはいなかった。
月城が頑なに見せなかったのだ。
「兄さん…」
礼也はその文書を素早く畳み、深く息を吐いた。
「…月城…!これは大変な文書だ…!」
月城は静謐な美貌を崩さずに、答えた。
「はい。礼也様」
「兄さん、月城、教えて。一体何の文書なの?」
堪らずに暁が尋ねる。
礼也は暁の手を握りしめ、落ち着かせるように口を開いた。
「…これは…憲兵隊の上層部将校達による首相暗殺計画だ…!」

