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隠密の華
第10章 九
「何だ?設樂。折角の胡蝶からの口付けを、邪魔しようというのか?」
「いや、すまないが、他人の口付けを見る様な趣味が俺には無くてな。二人きりになってしてくれないか?」
「……だそうだ。胡蝶。早く俺の部屋へ行くか?」
設樂様と会話すると、白夜はいとおしそうに私へ尋ねる。口付けようとした途中で、至近距離にある顔。……もう少し早く、止めて欲しかった。
「い、いや……やめておきます」
「そうか。まあ良い。これからはいつも側にいれるからな」
「じゃあ白夜、離れて……」
白夜の首から両手を離すと、続けて白夜の胸を押した。