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隠密の華
第11章 十
私など、口付けについていくだけで必死だ。
「んっ……ふ……」
執拗に熱を帯びた私の唇を貪り続けて、桐は口内へ唾液でぬるつく舌を差し込むと。
私が苦しくなる程、中をかき混ぜる。
すると次第と私の口内には互いの唾液が溢れ、桐が舌を動かす度に私の舌と絡まり、口の端から滴が溢れた。
「んっ……んっ……」
……こうなることも分かっていながら、私は馬鹿だ。
しかし、分かっていた。
心の中で桐という存在が大きく育っていることを。
白夜と夫婦になりながら、ずっと前から――