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隠密の華
第5章 四
「やめろ!この変態め!」
「何とでも言うんだね。邪魔する奴も来ない」
「桐は!?桐はどうした!」
「私の部屋で眠っているよ。お前を助けようと掛かってきたが、弱くて相手にもならなかった」
「あの使えない犬っころめ!」
どうにか抵抗しようともがくが、紫水の力が強く、すぐにぐいっと足を開かれる。
「おいっ、やめろ……」
「処女の味はさぞ美味しいだろう」
「変態……」
元軍の隊長だけあって、私には力では敵わない。このままだと本当にコイツから……絶対に、無理!
「分かりました……抵抗するのをやめるから……紫水様、口付けてください」
「何?」
抵抗するのをやめると、私は真剣に紫水を見つめる。うっとりとした瞳で、甘えるように。そして、紫水の首へ両手を回す。
「先に口付けて欲しいのです……初めてだから、優しくしてくださいね……」