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隠密の華
第6章 五
ただの犬っころかと思えば人が良くて、急に男の顔をされると動揺してしまう。
「そうだ、桐……勘違いされるといけないから言うが、私、白夜とは体の関係は持っていない……」
「だと思った。都が初対面の男とヤるわけねーからな」
「分かってたのか……」
鼓動を速めながら話すと、桐からニヤリと微笑まれ。私は小さく呟く。……お見通し。そんな目で見られると、恥ずかしくもなってくる。
「大方無理矢理その首の痕もつけられたんだろ?白夜は手が早くて有名らしいからな。良いか?都、白夜に隙を見せんなよ?隙を見せたら、すぐに食われると思っとけよ!」
「わ、分かった……」
桐の話を聞きながらごくっと唾を飲み込むと、私は素直に返事をした。