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ジャンクフードでできている
第22章 秋
暗い田畑は夜の海原

高架の列車は銀河鉄道

空は広くて、月はぽかり

記憶の彼方にあなたはいる


そう言えば

教室で窓の外をぼんやり眺めていた

あのとき

あなたが私の顔をのぞきこんだ

そのとき

いつか遠い未来に

私はこの景色を思い出すんじゃないだろうかと

ぼんやり考えていた

そういう記憶の残骸に


私はとても感謝しているのだ

ありがとう

ありがとう

あのときのあなた

あのときのわたし

とても美しい宝物をくれた


わたしはおおむね、過去がきらいで

すぐに、すべて捨て去ろうとする悪癖があるのだけれど

なぜか、ときどき欠片を見付けて

喜んでしまうのだ


そして、どうして忘れようとしたのかと

また悔やんで、苦しむ


私の記憶はどこかに保存されているのだろうか

空にのぼっていく

銀河鉄道に乗って

あのぽかりと浮かんだ月に照らされて


そこではきっと

わたしの

あなたの

きみやかれの

みんなの

幸せな欠片が集まっている

それを天国というのか


ああ、うん

そう

そうだ

あなたの笑顔

大好きだったんだ


「涙がこぼれる夜に」



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