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ジャンクフードでできている
第18章 こゆびとすね
月日は過ぎていきます

一月は行く
二月は逃げる
三月は去る

そう、教えてもらいました

トイレのカレンダーも
めくるのが追い付かないくらいに
月日は過ぎていきます

私にはもともとそういう才能がないのだけれど
昨日だとか、一昨日だとか、先一昨日だとか
もう、ごちゃまぜになってしまいます

おもしろかったテレビも
おいしかったご飯も
楽しく過ごしたあなたとの時間も

これまで私は
時間は過ぎ去るものだと
ただ、そういうものだと思っていました

だけど
これまで、そこそこ長い時間を生きてきて
時間を積み重ねることもできるということに
気づきました

振り返ってみれば
私は失敗したことを理由に
いろんな全てを投げ出して
捨ててしまって
過ぎ去った時間を
なかったことにしてしまう
そんな酷くてむごいことを繰り返してきたのだと思います

私は忘れっぽくて、記憶力に乏しい

きっと、故意に私はそれを司る脳のある部位を殺したのでしょう

月日は過ぎていきます

そして、私は老いて乾いていきます

いつか、何もなかったことになるのでしょう

それは、そうなるように私がしてきたのだから


でも、何かの偶然に、とても低い確率でもいいので

春が来れば

そこに、いつか見た黄色い花が咲けばいいのに


「時が過ぎるということについて」


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