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溺れる金魚
第19章 罪と罰
「あなた以外になんて、触らせません!そんな軽い女だと、ずっとそう思っていたんですか?それに、これを責めるのなら……」
これ以上泣くまいと唇を噛んだが戦慄きは押さえきれず涙だけがポロポロとこぼれ落ちる。
それでも、紗良は今までずっと堪えていた感情をぶつけずにいられなかった。
「これを責めるなら、あなただって……あなただって、私を裏切り続けながらよそで他の人を抱いているじゃありませんか!」
佐野は固まったまま見詰め続けていた。
居たたまれずに、真正面から送られる視線に気恥ずかしく視線を外し流れる涙を懸命に拭っている紗良。
彼女が何を言っているのか、佐野は分からなかった。
混乱する。
キスマークを付けたのは、やはり俺……なのか?
あれは夢ではなかったのか
それにしたって、俺が彼女以外の女を抱く?
彼女の初めて見た激しい感情に、漸く佐野は少しずつ冷静さを取り戻していた。
これ以上泣くまいと唇を噛んだが戦慄きは押さえきれず涙だけがポロポロとこぼれ落ちる。
それでも、紗良は今までずっと堪えていた感情をぶつけずにいられなかった。
「これを責めるなら、あなただって……あなただって、私を裏切り続けながらよそで他の人を抱いているじゃありませんか!」
佐野は固まったまま見詰め続けていた。
居たたまれずに、真正面から送られる視線に気恥ずかしく視線を外し流れる涙を懸命に拭っている紗良。
彼女が何を言っているのか、佐野は分からなかった。
混乱する。
キスマークを付けたのは、やはり俺……なのか?
あれは夢ではなかったのか
それにしたって、俺が彼女以外の女を抱く?
彼女の初めて見た激しい感情に、漸く佐野は少しずつ冷静さを取り戻していた。