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溺れる金魚
第33章  ホワイトクリスマス
「紗良……もう起きたのかい?」

ベッドから甘い声が呼ぶ。


「ちょっと寒かったから、暖房を……」

「おいで。暖めてあげるから」


佐野が隣を促す。


それに素直に従い彼の肌に張り付く。

紗良よりも高い体温。


まさぐる手。


首筋に落とすキス。


そのどれもが心地良い。




「今日は天気が悪いから、ずっとこうしていよう」

佐野が、口角を上げながら紗良に囁き、紗良も笑んで彼の首に腕を回すとキスで応えた。



そのキスが徐々に深まっていきながら互いの吐息にも熱が籠り始めていった……。
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