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溺れる金魚
第13章 記憶の無い朝
佐野が目を覚ます。
周囲を手でまさぐり、それを見付けて耳に掛けた。
そこで漸くぼやけていた視界に輪郭が戻り、そこが玄関だと理解した。
玄関?
どうしてこんなところに……。
「っつ……」
こめかみを押さえる。
何年か振りの二日酔い。
鈍痛が自身の青さを戒める。
頭を押さえながら身を起こすが、固い床に節々が痛い。
昨夜の事を思い出そうとしたが、また鈍い痛みが頭を巡り、考えることすら鬱陶しい。
ただ分かるのは、玄関先で寝落ちしたということ。
それと掛けてある毛布から、愛していることを未だに伝えられないその相手を夜中に起こしてしまったということだけだった。
周囲を手でまさぐり、それを見付けて耳に掛けた。
そこで漸くぼやけていた視界に輪郭が戻り、そこが玄関だと理解した。
玄関?
どうしてこんなところに……。
「っつ……」
こめかみを押さえる。
何年か振りの二日酔い。
鈍痛が自身の青さを戒める。
頭を押さえながら身を起こすが、固い床に節々が痛い。
昨夜の事を思い出そうとしたが、また鈍い痛みが頭を巡り、考えることすら鬱陶しい。
ただ分かるのは、玄関先で寝落ちしたということ。
それと掛けてある毛布から、愛していることを未だに伝えられないその相手を夜中に起こしてしまったということだけだった。