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**情画**
第7章 曙
可愛い。
この時素直に言葉にして、抱き締めてしまえば良かったのだ。
ワタシは最後のチャンスを逃してしまったことに気づかなかった。
沙絵さんのカーテンを開く。
『男女』
ずいぶん直接的な、いや抽象的なタイトルだった。
総体的なタイトルの下に昨日の先生とワタシがいた。
蕾で繋がる姿が露にされていて、確かに『男女』というタイトルでいいのかもしれない。
『標的』
先生が根元を握りワタシの蕾を狙い定める姿。
沙絵さんに狙いを伏せ、一気に貫くよう指示され、
挿入と同時に腰を掴もうと片手が空を切る。
標的になり、体を晒す女。標的に向かい雄となる男。コンマ何秒という瞬間が切り出され時を止める。
静となった筈の写真から、動と企みと思いが見えた。
『輪廻』
このタイトルの意味はワタシにはわからない。
先生がワタシの腰を掴み、引き寄せながら射ち込み切った瞬間。
先生は反り気味で髪が乱れ、瞳は隠れていた。
口元は、食いしばっているようにも、弛緩してるようにも見える。
ワタシも背中を弓なりにし、口を大きく開けているが、やはり苦痛に叫んでいるのか、喜びの声かどちらにも見えた。
輪廻、死後に産まれ代わり新たな命となるサイクル。タイトルの意味する所がやはりわからなかった。