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**情画**
第3章 闇夜
「好きだけど憎んでるの。虐めるのも、辞められないの。
でも、もうあの日みたいに逃げ出さないで…」
そう、ワタシは二人がどうなっているのか知りたかった。
先生が償いの試練にあっているなら、ワタシもそうすべきだと思ったはずだ。
「わかりました。もう逃げたりしません。」
そう答えていた。
「いずみさん、どうして逃げ出そうとしたの?」
「先生と沙絵様が愛し合っているから。
また同じことの繰り返しになるから。
さっき先生に抱き締められて幸せだと思ったから。」
「そう、私には理解できない部分もあるし、約束できないこともあるわ。
でもね、いずみさん。
一つだけ教えてあげる。
私、お父様と愛し合ってなんかいないわよ。
貴女があの絵をみて思った通りよ。」
沙絵さんが立ち上がる。
「お父様、ソファーをベッドにして。」
先生はワタシを降ろしソファーをフラットにした。
後ろから抱えられて、今度は全く様子がわからなかった。
「お父様、絵はもういいの?」
「ああ。」
「じゃあ手伝ってちょうだい。」
少し沙絵さんが心を開いてくれたと思ったのに、それは束の間のことだった。