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5センチの景色
第7章 色
隣に寝ながら、ずっと私の髪をなでて
「好きだよ」

「可愛い」
を、連呼する。

そんなことを言われなれない私は
それだけで恥ずかしい。

「私にも、いつか大人の恋が出来ますか?」
「別に恋なんて大人じゃなくていいだろ?」
と安達さんは静かに笑う。

「でも!でも!私と安達さんのきっかけはそれなので!」
「あ、ぁ」

あの日を思い出したのか、楽しそうに笑った。

「俺と大人のおふぃすらぶがしたいんだっけ?」

「大人の恋は!今は無理かもしれませんけど・・・
オフィスラブは、ちょっと違う意味で堪能させてもらってます・・・」

「違う?」

「うん・・・私の思い浮かべるオフィスラブは
ちょっと秘密の、ちょっとエッチな。えっと例えば
この資料頼む、ともらった資料にホテルの部屋番号と時間のメモが挟まってたり・・・」

「何?メモが欲しいの?」

そーゆー訳じゃなくてね・・・

「俺の部屋じゃなくてホテルがいいのか?」

じゃ、なくてね・・・

「それにメモよりメールの方が安全だろ?」

うん。確かにそうだね・・・

「でも!社内メールは安全じゃないんですっ」
私のその言葉に安達さんは楽しそうにクックと笑う。

「経管は閲覧権限があるから、だろ?」
「知ってるの?」
「俺、システムだよ?」

ですよね。
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