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5センチの景色
第7章 色
「3回」
「え?」

「居酒屋で『大人のオフィスラブがした~い』って美鈴が叫んでたのは
あの日で3回目。前回会ったときも、その前も叫んでた」
「・・・・」

数えてたんですか?

「今年の新人は面白い子がいるな、と思ってたら
今年唯一、経管に配属された子で久々の女の子だって言うじゃないか」

安達さんは思い出したように笑う。

「何回か居酒屋で見ているうちに可愛くなって。
俺が大人のオフィスラブを教えてやろうと思った」

安達さん・・・ずるい。

「美鈴、大好きだよ。俺の腕の中でゆっくり大人になればいい」
「安達さん」

「大人のオンナになっていくのを俺がずっと見ててやるよ」
「うん」

「俺だけに、その姿を見せればいい」
「うん」

「俺が、ヒールの高さよりも、その先の大人の世界を見せてやる」

ぎゅっと抱きついた私の頭のてっぺんにキスをする。

「美鈴、愛してるよ」
「私も愛してる」

「俺に愛されながら大人のオンナになれ」



その声は、なによりも甘く―――



Let me know adult love!
Stay just the way you are.


END****



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