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第43章 彩香、会社に復帰する。

専務「手を握るだけで良いの？」

キョロキョロして、俯いた。

「今は、専務じゃなくて、真だからな」

「？？」

「彩香？」ギュッと抱き締めて、

頭のてっぺんにキスをひとつ落とした。

彩香は、大きく深呼吸をして、

真の胸をそっと押した。

「ありがとう。落ち着いたよ。」

ニッコリ微笑んだ。

「良かった。怒られるの覚悟だったよ。

これからは、専務に戻るから、

行くぞ。高梨さん。」

高梨「はい。専務、ご一緒します。」

二人は、引き締まった顔をして、

商品開発部に向かった。



商品開発部では、高梨さんが専務と一緒に

出社してきたと、噂になっていて、

まだか、まだかと、やって来るのを待っていた。

トントン

専務「おはよう。高梨さんを、連れてきたよ。」

高梨「おはようございます。

勝手して、沢山お休みして

申し訳ありません。」深々と頭を下げた。