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第48章 『聖夜と舞のお引っ越し』の続き

女は怖いと彩香は、背筋に冷たい汗が流れた。

「行ってくる。」

彩香の腰をそっと押して、玄関ホールを出た。

外には運転手が待っていた。

先程受付嬢達が、怖い顔で、彩香を見ながら

何かを話しているのを、運転手は見ていたのだ。

二人は車に乗り込み、真が又彩香に聞いてみた。

「彩香、何だか変だよ？何かあったのか？」

「何も無いよ。」

運転手は、先程の受付嬢達の怖い顔を思い出した。

「専務、差し出がましいのですが、

よろしいですか？」

「何だ？言ってみろ？」

「先程、受付嬢達が、怖い顔で、

高梨さんを睨み付けていました。

何か話しているようでした。

何を言ってるかは分かりませんでしたが、

綺麗な受付嬢達の顔が、般若のようでした。」

「彩香？何か言われたのか？」

「何も言われてません。」小さい声で

下を向いたままこたえた。