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第51章 真と彩香、これからについて

「そんなこと言われたら気にするだろ？

彩香が『ギュッして？』って言う時は

寂しい時か、不安な時か、甘えたい時

彩香？こっち向いてご覧？顔見せて？」

「嫌だ。お話しして？もう大丈夫だから」

「俺が大丈夫じゃないよ。こっち向いて？」

彩香は、瞳を潤ませ

不安げな様子で真を見つめた。

「彩香？」

互いに横を向いた状態で見つめ合い

彩香の瞼に髪がかかり、

それを真が優しく外した。

「彩香がよくても、俺がダメだ。

彩香をギュッてしたくなった。」

「真」

彩香は真の胸に顔を埋めて、

大きく息を吸った。

「真の匂いだ。安心する。

真に包まれてる感じがする。

ありがとう。」

真は右手を彩香の頭の下に入れて、

左手で抱き締めた。

強く優しく抱き締めて、

彩香の頭に口付けた。

彩香は、真がこれから話す内容を

聞きたくなかった。

なんだか、不安が過っていた。