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第20章 大阪最後の夜

隼人や要は、真の彩香に対する思いは、

半端なものじゃないことを、犇々と感じていた。

回りの者が感じるくらい、彩香に溺れているのに、

ネガティブ彩香には、分からないようだった。

彩香が、真の前から姿を消せば、

真は、何も手がつかなくなるだろう事は、

二人が付き合ってる事を知っている

誰もが分かる事なのに、彩香は、真の為に

姿を消さねばならない時が、そう遠い話ではなく、

現実味を帯びていると考えていた。

だから、余計に今、真に抱かれる幸せを

少しでも体に刻み込んでおきたくて、

大阪の空の下。彩香は、意識が飛ぶまで

真を求め続けた。

真は、いつにも増して、淫乱な様子の彩香を、

現実逃避だと考えていた。これからの事を

考えたくなくて、セックスに没頭しているのだと

思って、可哀想で仕方なかった。