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第32章 彩香、悲しみの中へ

心療内科医師「分かりました。

今日の検査の結果が出てから、

本人を交えて、話をしましょう。

一度家に帰られるんでしょ？

時間はありますから、

ゆっくりしてきてください。

又後程伺います。」医師は病室を後にした。

圭子「真さん、あまり一人で抱え込まないでね？

私たちもいるんだから、手伝わせて欲しいわ。

気を付けて帰りなさい。」

要「車で送るよ。一緒に行こう。」

山名弁護士「渡辺弁護士、真君を頼みます。」

要「はい。では、後程」

真「何かあったら、直ぐ連絡下さい。

お願いします。」真は、深々頭を下げてから、

病室を要と一緒に出ていった。

待ち合いのソファーに遼太が、

ボーッと座っていた。

真「遼太君？まだいたんだ。」

遼太「彩香は、どうしてますか？」

真「今、検査中だ。遼太君すまない。

彩香をあんな風にしてしまって

俺の責任だよ。悪かった。」