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第33章 彩香、真実を聞かされる

聖夜は、そっとカーテンを開けて、

中を覗いた。

二人は、寄り添い、幸せそうに眠っていた。

これは勝てないな？心の中で呟いた。

舞がいるのに、結婚の約束をしたのに、

彩香ちゃんが、真と別れたら･･･

考えてはいけないことを考えていた。

でも、こんな二人を見せられたら

勝ち目はないと諦めがついた。

舞、ごめん。心で手を合わせた。

舞を愛する気持ちは、本当だ。

だけど、彩香ちゃんを

忘れられない気持ちも本当だ。

どちらの気持ちも嘘じゃない。だから、

たちが悪いんだ。俺は、悪い奴だ。

ごめん舞。

二人を見つめながら、舞に謝っていた。

暫くして、検査結果を携えて、

心療内科の先生がやって来た。

「聖夜先生もいらっしゃったんですか？」

「はい。今、二人を起こします。

少し待って下さい。」

「一緒に寝てるのですか？」

圭子「そうなんですよ。

気持ち良さそうに寝ているんですよ。」