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第34章 二人は愛の巣へ

「親父、すまない。」

「お父さんお待たせしました。

ごめんなさい。」

「彩香ちゃん、良いよ。

鰻冷めないうちに食べよう。」

「親父、彩香には優しいな？」

「当たり前だ。彩香ちゃんは、

病み上がりだからな。

それに、可愛い娘だから、

父親は、娘に弱いんだろ？ハハハ」

３人は、エレベーターに乗り込み、上がっていった。

「真？お父さんに、鍵渡してないの？」

「こいつは、人を自分のプライベートゾーンに

入れるのを、嫌がってたんだ。

それは、親でも同じだ。

だから、彩香ちゃんと

一緒に暮らしてると聞いた時、

びっくりしたよ。

びっくりしたのと同時に、ホッとした。

やっと、自分をさらけ出して、

落ち着ける相手に出会えたんだと

思ったら、感無量だったよ。」