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第35章 さようなら真

真さんも、所在が分かる方が安心でしょ？

何も言わずに、姿を消されたら、

あなた、気が狂うんじゃない？

今日のところは、連れて帰らせて？

暫く、離れてお互いの存在の大きさを分かったら

又戻って来たいと思うんじゃない？

今は、傷ついた心を休めてあげないと、

お願いします。泣いて助けを求めてきた娘を

連れて帰らせて下さい。

先ず話しをさせて、お願いします。

彩香ちゃんは、どこにいるのかしら？」

真「はい。あの部屋に居ます。」

圭子は真の指差す部屋に向かった。

トントン、圭子がノックした。

「彩香ちゃん、迎えに来たわよ。開けて」

彩香は、ドタドタ走ってるようだった。

カチャ鍵が開いて、そぉ～っと扉が開いて

涙でぐちゃぐちゃの顔を覗かせた。

「おば様」

「入って良い？」

扉が、人一人入れるくらい開いて、

圭子は中に入った。そして又鍵が閉まった。