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第36章 真と彩香、別々の生活へ

真も、みんなも、よく飲んでいた。

みんな、けっこうベロンベロンに

酔っ払っていた。真が、人一倍

お酒に強い訳ではないけど、

真は、いくら飲んでも酔えなかった。

夜には、真以外のみんなは、酔い潰れていた。

真は、このマンションで彩香と

暮らすようになって

まだ一月にもなっていないのに、

どこにも、彩香の影が見えた。

キッチンで料理を作る彩香。

ソファーで、寛ぐ彩香。

一緒にお風呂に入ってる時の彩香。

ベッドで悶える彩香。

笑顔の彩香。

泣いてる彩香。

甘える彩香。

優しい彩香。

色んな彩香が、ひょっこり顔を

見せるんじゃないかと思ってしまい、

ついつい探してしまっていた。

会いたい。抱き締めたい。

彩香は、今も泣いてるような気がする。

一人で、一人っきりで泣いているんだろう。

抱き締めて、俺の胸で泣かせてあげたかった。