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第36章 真と彩香、別々の生活へ

圭子は、真に電話をかけた。

「もしもし真さん？」

「はい。彩香は、どうしてますか？」

「車で、帰る時も、一生懸命泣くのを

我慢してるのよ。

泣きたい時は泣きなさい。って言ったの。

そしたら、真さんが、

自分のせいで泣いてる。って泣くのよ。

自分が、真さんを傷つけた。って

思ってるみたいなのよ。

愛してるから、一緒にはいられないって思ってる。

自分は、汚れてるから、真さんを苦しめてる。

あなたに相応しくないと思ってる。

時間はいっぱいあるんだから、

結論を早く出さずに、考えなさい。って

言ったんだけど、家に帰ってきて、

当たり障りの無い話をしながら朝食を食べて、

昨日は寝てなかったみたいだから、

少し寝なさいって、ベッドで寝かせたのよ。

そしたら、夢を見たらしくて、

『真、助けて！』あなたの名前を

泣きながら何度も呼ぶのよ。」