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第36章 真と彩香、別々の生活へ

真side


真のマンション


圭子さんからの電話を切った。

真は、暫くスマホをじっと見つめていた。

父が、その電話を静かに聞いていた事に

気づかなかった。

父「真、大丈夫か？」

真「親父」

「彩香ちゃん、泣いてるのか？」

「あぁ、俺の名前を呼びながら

泣いてるそうだ。

彩香は、俺に会いたい癖に、

我慢してるみたいだ。

俺に迷惑がかかると思ってる。

自分の気持ちより、俺の事を心配してるんだ。

彩香自身が一番辛いのに、

俺を傷つけたと言ってるらしい。

抱き締めてやりたい。

会うことを拒絶してるそうだから、

今すぐ会いに行きたいんだけど、

行けないよ。圭子さんに、

今日は我慢するように言われたよ。」