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第36章 真と彩香、別々の生活へ

彩香side

山名家の彩香の部屋


彩香は、仕事をしようと思っていた。

仕事をしている時は、真の事を

忘れられると思っていた。

でも、それは甘かった。

仕事を通して真を思い出してしまう。

菫さんの仕事も、真と一緒だった。

柳小路さんも、真のお友達だ。

真なくしては、始まらなかった仕事だ。

今の仕事ができるのも、真のお陰だ。

真がいなければ、私の仕事は、

経理事務のままだったはずだ。

「真、愛してる。ごめんね。

愛してしまってごめんなさい。

忘れられると良いんだけど、

真も、私の事なんか忘れて、

誰か他の女性と恋愛してくれたら･･･

良いのに･････」

だんだん小さい声になっていった。

「真ぉ、会いたいよぉ、真ぉ、真ぉ

うううぅぅ真ぉ

ごめんなさい。忘れるから、ごめんなさい。

短い間だったけど、幸せだったよ。

真、ありがとう。」