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毒蜜喰らわば
第6章 dejavu・・?
鹿、と聞いて身が引いた。
雅治も食べるのが好きだから2人でいろんな料理を食べに行ったけど、
鹿肉はまだ食べたことが無かった。
外国では鹿とかうさぎとか食べるみたいだけど、
馴染みのない肉に手を出すのはなかなか勇気のいることだ。
でも、茂が勧めるんだからきっと美味しいに違いない。
それにめったに食べるチャンスもないだろうから、と
茂の言葉を信じて鹿肉に挑戦することにした。
まずはワインで乾杯しようと茂がワインリストを差し出す。
名前を見てもよくわからないし、
貧乏性な私は値段にばかり目がいってしまうので、
好きな白ワインの、値段の一番安いものを指差した。
早々に用意されたワインを、慣れた手つきで茂がサーブしてくれる。
大きな丸いワイングラスに注がれる液体は、キラキラと光を放ちながら落ちていく。
そのグラス越しに見る茂の柔らかな眼差しは、
私の中心を湿らせた。
「では、あらためて先日はありがとうございました。
今夜は美味しい料理をうんと堪能してくださいね」
かかげたグラスが奏でた鈴のような音。
なんだか夢の中の出来事のように現実離れして見える。
もしかしたら夢なんじゃ・・
その妄想も、キリッとしたドライ感のあるワインを口に含んだらたちまち消えた。
雅治も食べるのが好きだから2人でいろんな料理を食べに行ったけど、
鹿肉はまだ食べたことが無かった。
外国では鹿とかうさぎとか食べるみたいだけど、
馴染みのない肉に手を出すのはなかなか勇気のいることだ。
でも、茂が勧めるんだからきっと美味しいに違いない。
それにめったに食べるチャンスもないだろうから、と
茂の言葉を信じて鹿肉に挑戦することにした。
まずはワインで乾杯しようと茂がワインリストを差し出す。
名前を見てもよくわからないし、
貧乏性な私は値段にばかり目がいってしまうので、
好きな白ワインの、値段の一番安いものを指差した。
早々に用意されたワインを、慣れた手つきで茂がサーブしてくれる。
大きな丸いワイングラスに注がれる液体は、キラキラと光を放ちながら落ちていく。
そのグラス越しに見る茂の柔らかな眼差しは、
私の中心を湿らせた。
「では、あらためて先日はありがとうございました。
今夜は美味しい料理をうんと堪能してくださいね」
かかげたグラスが奏でた鈴のような音。
なんだか夢の中の出来事のように現実離れして見える。
もしかしたら夢なんじゃ・・
その妄想も、キリッとしたドライ感のあるワインを口に含んだらたちまち消えた。