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ヒメゴト《不定期更新》
第2章 友達と友達の友達と
僕は大学生で周りにはK君と呼ばれてる。
今日は高校からの友達N子とカラオケに行く約束をしていた。
待ち合わせの5分前。
「あっ、K君!」
小走りに駆け寄ってきたのはN子と…だれ?
「おう、そっちの子は?」
N子といつものように二人だと思っていたのに、N子の横には見知らぬ女の子。
「A菜って言うんだけど、今日はこの子も一緒にいい?」
「初めまして、A菜です。ご迷惑なら私帰りますけど…」
遠慮がちに言うA菜の印象は、どちらかと言うとN子と正反対のタイプのように思った。
「いや、そんな事ないよ。A菜ちゃん可愛いし俺タイプだわ」
おしとやかそうで清楚な女の子がタイプの俺は今日はA菜を落とすことに決めた。
だってN子とは本当にただの友達だし、お互い彼氏彼女がいるもの同士、恋に発展した事は今までに無かった。
「あー、A菜も彼氏居るから手出しちゃダメだよ。気を付けなA菜。男はみんな狼なんだから」
「それは残念だなぁ」
まぁ、相手が居たとしても、やっぱり盛る時は多少好みはあるよな。
「……」
釘を刺された俺はN子の言ったことなんて気にせず、頬を赤く染め黙り込んだA菜の手を引いてカラオケボックスへと向かった。