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梅の湯物語
第10章 味噌おでん はじめました
「ったく どいつもこいつもお熱いじゃねぇか」
達吉が毒づきながらやって来る。
梅の湯の外の長椅子にお梅がインコの守さんと座っている。
「お梅さん、寒くなってきたから風邪引かねーようにな」
「ありがとうよ、達吉」
達吉はのれんを潜って梅の湯に入っていった。
お梅は膝に守さんを乗せて
ずっと守さんを撫でていた。
「おじさん、みんな元通りとはいかなかったけど
今の梅之木町も悪くないよ」
お梅は一番星に向かって呟いた。
了 → 続く