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梅の湯物語
第1章 ようこそ梅之木町へ
外で由美を待っていると
セミロングの髪を半乾きにしたまま由美が出てきた。
「はい、湯上りラムネ」
由美は当たり前のように優くんにラムネを差し出した。
1本を二人で分けあう。
カランと鳴るビー玉が火照った体に涼しさをもたらしてくれる。
「はい」
由美に瓶を渡すとラムネを飲む喉元が妙に艶っぽい。
「ラムネ...アリだな」
優くんは呟いていた。
商店街を歩いていると定食屋からの良い匂い。
「メシ食って帰ろうか?」
「うん」
湯上りの上気した由美の頬が可愛く動く。
店の入り口にはラムネ瓶の回収箱。
そこに空き瓶を棄てて店に入れば
銭湯帰りの家族連れで賑わっている。
「混んでるんだな」
「そう?梅之木町の呑み屋や定食屋はこの時間はこんな感じだよ。銭湯入ってご飯食べて帰る。が普通かな」
「家でメシ食わないの?」
「共働きが多いからね。お母さんの負担は少ないほうが家族円満」
「そうなんだ」
案内された席に座り壁に張られたメニューを見ると
「安ッ」
定食は500円でお釣りがくる。
もちろんご飯と味噌汁のおかわり自由。
小鉢を含めて品数は5品
「お客さん多いから安くてもやっていけるの。
下手に料理するより安いもん」
「そうだな。
手間も減って家計も楽なら食って帰るほうがいいな」
「そうね」
優くんはスタミナ定食
由美はしょうが焼きを頼んだ。
今夜も長い夜になりそうだ。
セミロングの髪を半乾きにしたまま由美が出てきた。
「はい、湯上りラムネ」
由美は当たり前のように優くんにラムネを差し出した。
1本を二人で分けあう。
カランと鳴るビー玉が火照った体に涼しさをもたらしてくれる。
「はい」
由美に瓶を渡すとラムネを飲む喉元が妙に艶っぽい。
「ラムネ...アリだな」
優くんは呟いていた。
商店街を歩いていると定食屋からの良い匂い。
「メシ食って帰ろうか?」
「うん」
湯上りの上気した由美の頬が可愛く動く。
店の入り口にはラムネ瓶の回収箱。
そこに空き瓶を棄てて店に入れば
銭湯帰りの家族連れで賑わっている。
「混んでるんだな」
「そう?梅之木町の呑み屋や定食屋はこの時間はこんな感じだよ。銭湯入ってご飯食べて帰る。が普通かな」
「家でメシ食わないの?」
「共働きが多いからね。お母さんの負担は少ないほうが家族円満」
「そうなんだ」
案内された席に座り壁に張られたメニューを見ると
「安ッ」
定食は500円でお釣りがくる。
もちろんご飯と味噌汁のおかわり自由。
小鉢を含めて品数は5品
「お客さん多いから安くてもやっていけるの。
下手に料理するより安いもん」
「そうだな。
手間も減って家計も楽なら食って帰るほうがいいな」
「そうね」
優くんはスタミナ定食
由美はしょうが焼きを頼んだ。
今夜も長い夜になりそうだ。