この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私、アイドルになって、松○潤の恋人になりたい!
第5章 ファースト・キス
信じてもらえないだろうけれど、3か月ぐらい前に楽屋で出番を待ちながらテレビでハリーポ○ターを観てたら、魔法使いのおばあさんが現れたんだ。
『おまえの望みをひとつだけ叶えてやる』って。
突然のことだから、何が何だか分からなかったんだけれど、その時に頼んだんだよ。
『流花を僕の恋人にして下さい』って。
だから、君が僕の楽屋を訪ねて来てくれたとき、即、ピンと来たんだ。 」
「あのね……最初にファンレターをもらった時から、ずっとずっと君が好きだった。僕と付き合って下さい」
じっと流花の目を見詰めながら、潤は真剣な眼差しで、そう告白する。
流花はまだあどけなさが残る頬をバラ色に染めて、コクンと頷いた。
「はい。嬉しいです」
リビングの流花が座っているチェアーの隣に潤が座った。
「ねっ。顔を上げて」
彼の右手が流花の顎をつかみ上に向けさせる。
潤の唇が流花の唇に近づいてくる。流花は、すぅ~と目を閉じた。
ファーストキスの感触なんて、全く分からなかった。
ひたすら心臓がバクバクしているだけだった。
ただ唇が重なったとき、身体の力がふわぁ~と抜けていった。