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私、アイドルになって、松○潤の恋人になりたい!
第5章 ファースト・キス

 信じてもらえないだろうけれど、3か月ぐらい前に楽屋で出番を待ちながらテレビでハリーポ○ターを観てたら、魔法使いのおばあさんが現れたんだ。

『おまえの望みをひとつだけ叶えてやる』って。

突然のことだから、何が何だか分からなかったんだけれど、その時に頼んだんだよ。
『流花を僕の恋人にして下さい』って。
だから、君が僕の楽屋を訪ねて来てくれたとき、即、ピンと来たんだ。 」


「あのね……最初にファンレターをもらった時から、ずっとずっと君が好きだった。僕と付き合って下さい」
 じっと流花の目を見詰めながら、潤は真剣な眼差しで、そう告白する。

 流花はまだあどけなさが残る頬をバラ色に染めて、コクンと頷いた。
「はい。嬉しいです」

リビングの流花が座っているチェアーの隣に潤が座った。
「ねっ。顔を上げて」

 彼の右手が流花の顎をつかみ上に向けさせる。
潤の唇が流花の唇に近づいてくる。流花は、すぅ~と目を閉じた。
ファーストキスの感触なんて、全く分からなかった。
ひたすら心臓がバクバクしているだけだった。
ただ唇が重なったとき、身体の力がふわぁ~と抜けていった。

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