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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第10章 堕落
やっぱりダメだ…。
何かが違う…。
ジョーがいなくなってから、その穴を埋めるように、他のメンバーが入った。
練習を重ねるうち、やはりジョーがこのバンドにとって、どれだけ大事な存在だったのかを、改めて感じていた。
明らかに、不機嫌になる私に、他のメンバーの不満は募っていき、とうとうバンドは解散。
ジョーがいないこのバンドを、続けていく意味なんて、ないよ。
私のかわりは、いるかもしれないけど、ジョーのかわりはいない。
あんなに素晴らしいギタリストなんて、いないんだから…。
バンド解散は、当然の結果だった。