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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第10章 堕落
バンドを解散してから、私の心の拠り所は、紫艶と過ごす時間だけになった。
合鍵をもらった私は紫艶の家で、帰りを待つようになっていて、自分の生活は紫艶の生活中心に回るようになっていた。
あの日紫艶は、私以外の女の血液は吸わないと約束してくれたけど、私と付き合うと約束してくれたわけではなくて、恋人『みたい』な関係な私達に違いはなかった。
barで働く紫艶には、酔った綺麗な女性がいつも近付いてくる。
仕事を終えて帰ってきた紫艶は、紫艶がつけているものとは、明らかに違う甘い香りを一緒に連れて帰ってくる事もしばしば。