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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第3章 似てる人
燃えるような紅い瞳をした、綺麗で妖艶なあの人に…。
あの紅い瞳は、カラコンだったのだろうか?
カラコンにしては、綺麗な紅い瞳だったけど…。
色々と考えてしまって、今日は仕事も上の空。
失敗して上司に怒られちゃうし、何だかダメだな、私。
そんな自分に反省しつつ、お客様に珈琲を笑顔で渡す。
私、槇野詩音莉、20歳。
歌手になる夢を追いかけて、現在カフェで働くフリーター。
理想が高いのか、それとも私が悪いのか…。
彼氏も出来ずに20歳まで、男を知らずにきてしまった。
そもそも、誰かを好きになった事がない私だから、詞を作っても、リアリティーがない!といつも言われてしまう。