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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第3章 似てる人
「そんな少女漫画みたいな内容じゃ、誰も共感できないよ!」
これは、先日バンドメンバーに言われた言葉。
だって仕方ないじゃん。
恋したことないんだもん。
私が知る恋愛は、少女漫画からの情報しかないんだからさ。
まぁ、クールビューティー的なイメージしかつけられない私が、まさか処女なんて、誰も思わないんだろうな。
バカにされるから、口がさけても言わないけど。
「すみません。オーダーいいかな?」
「はい!」
奥のテーブルのお客様に呼ばれて、私はそのテーブルへ向かった。