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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第11章 譲れない思い

店内にいた女性達は、みなその女を怪訝な顔で見ていた。
店の雰囲気が一気に悪くなり、マスターがカウンターから出てくると、その女をキッと強く睨んだ。
さっきまでの魅惑的な瞳ではなく、強く威圧感のある瞳をしている。
心なしか、その瞳が紅く輝いているようにも見えるけど、きっと照明の加減か何かだろう。
さっきまでの優し気な光を全くなくし、ただただ鋭い光が宿るマスターの瞳に、俺はゴクッと唾を飲み、その様子をうかがっていた。
あの女は、一体なんなんだ?
店中の客が好奇の瞳で二人の様子を見ていた。

