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第12章 二人の関係

しばらくしてﾏｽﾀｰは、先程の冷たい眼差しではなく、最初に会った時と同じ柔らかな眼差しで、軽く微笑みながら、店内に入ってきた。


｢嫌な思いをさせてしまい、申し訳ありません。｣


そう謝ったﾏｽﾀｰが、これはサービスです！と、鮮やかな色のｶｸﾃﾙを出してくれた。

鮮やかな紅い色。

それはまるで、昔みたﾎﾗｰ映画に出てきたｳﾞｧﾝﾊﾟｲｱの瞳みたいな…。

なぜ急に、そんな事を思ったのかは、わからない。

だけど、急に映画の中のｳﾞｧﾝﾊﾟｲｱが、俺の頭に浮かんだんだ。


なぜだか急に…。