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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第12章 二人の関係

グラスの中で揺れる紅いカクテルを見ながら俺は、マスターに呟いた。


「ヴァンパイアの瞳って、こんな色でしたよね…。」


そんな俺のどーでもいい呟きに、マスターはフッと笑った。


「これは、私がしおりという名の女性に作ったカクテルなんですよ。お客様のおっしゃる通り、ヴァンパイアの瞳という名をつけました。」


しおり…。


その名前を聞いて、ふと顔をあげると、ニコッと微笑むマスターの八重歯が、紅く染まっていた。


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