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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第12章 二人の関係

「今日は、やたらと血の気が多い方がいらっしゃるようですね。満月だからでしょうか?」


マスターは、先程の俺の行動がなかったように、どこか他人事のように、呟いた。


「そうかもしれないですね…。詩音莉さんの事、大切にしてあげてください。」


詩音莉が幸せならそれでいいんだ。

マスターと詩音莉がどんな関係であれ、詩音莉は俺ではなくこの人を選んだのだから。

俺はそう自分に言い聞かせた。


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