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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第12章 二人の関係
会計をして帰ろうとした俺をドアまで見送ったマスターが、意味深な含みをもたせて俺に言った。
「詩音莉を大切にしてますよ。彼女がいなければ、私は生きていけないですからね。彼女の命が尽きるまでの話ですけど。」
「………。」
どういう事だ…?
詩音莉と一生一緒にいると言う事か…?
その言葉に、疑問を持ちながらも、俺はマスターにお辞儀をして、家路についた。
「詩音莉…。お前は今、幸せなのか?」
明るく輝く満月を見上げながら、俺はそう呟いた。
詩音莉も同じ満月の下、幸せに暮らしているのだろうか…?
そう思いながら…。