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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第6章 昼と夜
「で、彼は何て名前なの?」
「えっ?」
興味がないように、さめた表情だったから、もう話は終わりだと思ったのに、急に話を戻されて、ビックリしてしまった。
「だから、その彼の名前。何て名前だったの?」
「紫艶…て聞きました。」
「紫艶…か。」
彼の名前を聞いて、何やら考えていた眞多さんが、驚く事を言う。
「ねぇ、詩音莉ちゃん。俺の店に紫艶て子働いてるよ。しかも俺に似てるらしいよ。今夜来てみる?」
「えっ?それ本当ですか?」
「あぁ。詩音莉ちゃんが探してる彼かは、わからないけどね。どうかな?」
「絶対行きます!!」
「じゃ、これ名刺ね。夜待ってるよ。」
店の場所がかかれた名刺を、眞多さんから貰う。
思わぬとこで、紫艶に繋がるかもしれない情報をもらえるなんて。
眞多さんと、紫艶。
やっぱりどこかで、繋がりがあるのだろうか…。