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行こうぜ、相棒
第7章 No One Is To Blame
思えば小学校二年の夏から折りをみて続けてきたこの遊びは、かれこれ十年の年月が経過していた。その終局は、そんな最低限の言葉が交わされたのみだった。
となりのベッドから、リエの手が伸びてくるのを感じた。エリも手を出す。
双子は50センチほど離れたベッドの隙間に手を差し伸べあい、何も言わずにそれをつなぎあった。互いの手首をつかみ合い、しっかりと握りしめた。あの夜のことが、ふたりの記憶を過ぎる。
でもそれはもう、通り過ぎたできごとなのだ、と分かった。
さようなら、わたしの相棒。
エリはわずかな感傷を、リエの細い手首を握りしめて伝えた。リエもまた、同じ気持ちを同じ行いで返した。