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第9章 Want your body

柏木の指がエリの乳房に、そっと、触れた。確
かめるように。傷つけぬように。
モチモチとしたやわらかな素肌にその硬い指が置かれ、ゆっくりと包み込む。

「あぁ…」

ため息のような声が、エリの唇から漏れる。
指の股で乳首を挟まれ、コリコリと転がされる。
敏感になった乳首は硬くすぼまって、その刺激を存分に味わう。
大きな手のひらが、やや小ぶりなエリの乳房を覆い、そのなかでゆっくりと捏（こ）ねられてゆく。

裸の柏木が同じく衣服をまとわないエリの上にのしかかる。太ももに彼の性器が触れ、それが熱く硬くなっていることを教える。内腿の柔肌を這う、柏木の熱く硬いペニス。先端から彼の愛液が滴（したた）るのを感じる。それだけでエリの身体はさらに熱を増す。
エリの髪をかき分け、その耳に唇を這わす。耳たぶを甘噛みし、舌がエリの耳の穴に侵入する。その熱い吐息。押し付けられる胸板と、微かな体臭。身体に電流が走り、
「あぁぁっ……」
淫らな吐息を抑えることができない。
柏木の肌。柏木の息。柏木の熱気。エリはその全て取り込もうと、彼の太ももに自分の脚を絡める。

柏木に触れていたかった。
彼をつなぎとめておきたかった。