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甘い時間は2人きりで
第13章 大人なデート
…やけに近くない?
肌が触れそうな距離まで詰め寄って来たけど…
「あの熱い演奏と、ハルさんのエロティックな動きと歌声に溶かされそうでしたよー」
「ははは、どうも…」
キツイ香水の香りと、グイグイ迫ってくる姿勢…
俺、このタイプの女性苦手や…
「夜って打ち上げ来ます?」
「そりゃ、もちろん」
「じゃあ…終わったら、2人で別に飲みに行きません?」
「えっ!?」
突然、腕を絡めて誘ってきた。
振りほどきたいけど、女性やから無下に扱えない…
「うふふー」
「あの、汗でベタベタしてるでしょ?近づくのはちょっと…」
「可愛いー。私はだいじょ…あっ、イケない!次のステージがあるんだった!ハルさん、今夜ね!」
一目散にステージに向かっていった。
ようやく解放されて、脱力して椅子に座る。
「はぁ…」
「ハル…そのシケた面は俺らの前だけにしとけよ」
座っていると、ベースの光ちゃんが話しかけてくれた。
てか、話し掛けるの遅いわ。
「あの人しつこかったなー。自分に自信のあるタイプ?」
「見てたんやったら、止めてよ光ちゃん。あの人、本気っぽいもん。無理やで」
「分かってるよ。打ち上げで来ても、俺らがガードしたるから。しつこそうやったら、先にホテル帰ってもええし」